まるでどこかのブログ記事にありそうなタイトルですが、これは実際にうちの店の話、つまり実体験です。
17年間続けたカフェと雑貨のお店 温カフェが店内飲食を辞めた経緯について、今後自営業を始める方や現在営業している方々の参考になればと思いこの記事にまとめておきます。
コロナの影響?
そもそも、店内の営業を辞めたのはコロナの影響だと思う人がほとんどだと思いますが、実は違っていて、むしろ今回のコロナの影響で、客足が回復したというお店もあるぐらいです。
ではなぜ、店内飲食を辞めたのか?それは店内での食事が目的ではなく、空間の利用が主な目的になりつつあったから。
実際に現在営業している方はなんとなく気づいていると思いますが、飲食単価は年々下がっているのに、滞在時間は長くなっている。これはコロナ以前から生じている問題です。
この流れは飲食店にとって死活問題で、営業をすればするほど利益率が下がっていくという沼に、片足を突っ込んでいる状態です。
例えば大手チェーン店では、「勉強や仕事での長期間の利用はご遠慮下さい」「ワンオーダー制です」などの注意書きがされていますが、個人店でそれはなかなか難しい対応です。
お客様との距離が違い分、こちらの融通や都合を通しにくい。それが結局、居心地がいい場所から都合の良い場所へと変化してしまう訳です。
店内飲食に制限をかけてみた
そこで、カフェでは初となるかもしれない時間制を導入してみました。
利用時間を30分単位で区切り、その時間内は何を注文しても定額という、言わばカラオケボックスの料金体制で営業をしてみました。
つまり食事から、空間利用へとシフトしたのです。
ところが、フタを開けてみると、それまで1時間ゆっくりランチしていたお客様が30分で慌てて帰るようになったり、時間ぎりぎりまで普段は食べないような量を注文したりと、こちらの想定とは違う利用が増えました。
ここで間違ってはいけないのが、これはお客様が悪いのではなく、完全にお店側の問題であるということ。
食事を空間利用への切り替えはできたかもしれませんが、自分たちのモチベーションを組み込んでいなかったことが最大の失敗。
拘束時間こそ減ったものの、その間の利用方法に不満や労力が上乗せされ、結局利益率も変わりませんでした。つまりただただめっちゃ疲れただけw
最後の手段
ちょっと硬い話が続いたので、ここからはラフに。
要するにどんな形で営業したとしても、こっちの思ったとおりにならん!という実験結果でした。
そこで考えたのが、そもそも自分たちが思った通りの利用方法をしてくれる人はいるのか?
そう思ったのががちょうどコロナが流行し始めた頃だったので、一旦カフェを全面休業し、理想通りの利用方法とはなんぞやと考えました。
そしてその理想の利用方法をしてくれている常連様を数えたら…なんと10人もいませんでした。
もうこれは開き直るしかないと思い、その数人のお客様のみが利用できるお店にしました。
「まてまて、それじゃあ利益がでないやろがい。」と思う方がほとんどだと思いますが、実はそこも今回の話のまとめにつながる重要なポイントなんです。
そう、根本的な原因は飲食業の仕組みそのものです。
それに17年かけてやっと気づきました。。。
そして温カフェは新たなステージへと歩み始めるのでした。
ここから先はちょっとむずかしい話なので次回へと続きます!
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